3月11日。あれから3年経った今日、研究会で自分の好きな研究の発表ができるという、決して当たり前ではない幸せを噛みしめる。
震災で多くの方々の死に触れ、限られた今後の人生を思いっきり使い切ると思い定めた。
改めて、腹をくくる「今日」である。
世界は好奇心を刺激する神秘に満ち満ちている。
権威主義を笑い飛ばし、守りに入らず、生涯現役の「知」の探求者であり続けたいと願っている。
今日これから話す発表のテーマは、量子情報とブラックホール防火壁仮説。
量子エントロピーの強劣加法性不等式と量子エンタングルメントのモノガミー(一夫一妻制)を使ってポルチンスキー達によって提案された、ブラックホール地平面に関するパラドクスに関するもの。
12月の京大基研で発表した時より更に発表時間が短いため、半分の内容しか触れることはできないかも。
研究会には重力分野外の研究者の方々も多く参加して下さっている。
研究の背景と量子情報物理学の面白さだけでも伝わるように話したい。